不安を感じやすい日本人
どうしても不安が頭から離れなかったり、相手からどう思われているかが気になってしまう。私たちの社会はとても繊細で多くの感情が渦巻いています。
また日本人はもともと不安を、海外の人種より強く感じることが多く、具体的にはセロトニン活性が低くなっています。
日本は自然災害が多く、不安を感じやすい人ほど生き残ってきた歴史があります。
また、島国なので同じ集団と一生暮らさなくてはならず、集団での評判は生死を左右するほど大切でした。
その為私等が持っているこれらの特性を完全に否定してはいけませんが、不要な不安や心配まで抱え込み、鬱などを発症してしまうこともあります。
そのようなネガティブに働く感情には上手く対処する必要があります。
ネガティブな感情の多くは意図的に浴びせられている
元来不安を抱えやすい私たちですが、加えて不安を感じる多種多様な情報を浴びせられています。
なぜそんなことをするかというと、あなたがネガティブな感情に浸かって苦しむことで利益を得ている人がいるからです。
例えば仕事をしていない不安はとても強いと思います。
仕事をしていなくても、収入より支出が上回らない限り人間は特に問題なく生きていけます。
地方の田舎に暮らしたり、物価の安い海外に住んだり、何なら実家に戻れる人は少ない収入でも暮らすことができます。
それなのに嫌な仕事をなかなか辞めることができないのは、正社員として働いていない状態が社会人として一人前ではないと刷り込まれているからです。
厄介なことに、割と多くの人がそう思っていて、特にテレビの視聴時間の長い親の世代に多いことです。
世間体を気にする親も沢山いて、有名会社に自分の子供が勤めていること自体がステータスになっていて、仕事を辞めることが親を裏切ることのように感じてしまいます。
子供が親の世間体を気にするのは、親のことを思っての事です。
その優しさにつけ込まれてしまいます。
その為低賃金で長時間労働から抜け出せなくなります。
仕事を通じて、社会との繋がりや社会での役割、収入や充実感が得られることも確かで仕事自体を否定しません。
しかし、逆に仕事以外にも沢山私達の生活を充実させてくれる活動はあります。
仕事は適度に生活できる最低限だけ働いて、生活費を下げて、他の時間は自分の自由な時間として使う生き方の方が幸せを感じる人も多いと思います。
また一番大きな不安はやはりお金に対する不安だと思います。
日本人の貯金額は異常に高く、金融資産全体の50%を超えていて、その額は1100兆円にもなります。
このように、不安から日本人は安定資産がとても好きです。
しかし、貯金の金利は現在メガバンクの定期預金でさえ0.002%ほどです。
逆に安定資産と言われているアメリカ国債だって4%あります。
つまり、銀行は日本国民から、ほとんどゼロに近い金利でお金を集めて、それで米国債を買うだけで十分やっていけます。
もちろん買うのは米国債だけではありません。安定資産をある程度買っておいて残りはもう少し、ハイリスクハイリターンの投資で儲けていることでしょう。
このように私達に過度に不安を煽ることによって利益を得ている人達がいます。また、その不安は睡眠不足、疲労、ストレス、悪い食生活などで助長されます。
不安を適度に持つことは悲惨な事態を回避できるようにプラスに働くことも十分にありますが、周りが見えなくなり合理的な判断が難しくなってしまいます。
適切なリスクを適切な時に取れる、健全な不安のみ持てる状態が最高だと思います。
正しい知識を持つことである程度対処できる
不安になると、誰かに聞いてもらいたかったり、安全な行動のみを選択したり、その感情からすぐにでも逃れたいと考えてしまいます。
お酒を飲んだり、友人と楽しく話したり、美味しいものを沢山食べたりすればひと時の安心を味わうことができるかもしれませんが、根本的な解決方法はより重要です。
それは正しい知識を持つことです。
知識なら何でもいいわけではありません。
例えばテレビや多くのメディアは逆にあなたの不安を煽るような情報を与えてくるでしょう。それは何らかの商品を売りたいからで、不安を与えて、その解決方法として商品を紹介します。
信頼できる著者の本を読んだり、ブログやYouTubeを見ることが大切です。
またページの最後にどのソースからの情報なのかがわかるようになっている、科学的なエビデンスに基づいた本を読むのがいいでしょう。
これらの情報を元に自分で考えることができるようになると、騙されずらくなります。
また自分で考えて予測したことと、世の中で実際に起こったことが乖離した場合にはその乖離はなぜなのかを考えることが大切です。
よくあることは、自分が信頼していたソースが間違っていることです。
名前は出せませんが、割と名のある情報誌ですら大きな力に忖度している傾向があります。
有名な話は、自分で稼いでいる経済学者が少ないことです。
経済のことを知り尽くしていて、株価の予想ができるならばそんなことを公開せずに自分でレバレッジをかけて投資をすれば大金持ちになれます。しかし、彼らのほとんどは雇われて経済予想をすることで生計を立てています。しかも予想は普通に外れますし、外れたことで解雇されることもありません。
名の知れた超有名大学の経済学者だからといって、言っていることを鵜呑みにするのは危険です。
自分で記事を評価しながら読めるようになるとよりいいと思います。
同じことは経営コンサルタントにも言えることです。
それだけアドバイスできるだけの知識と経験、上手くいくためのエッセンスを知っているならば、自分で会社を作ってその方法で経営すればより儲けることができるからです。
また情報を持つことで、そのリスクがどの程度なのかを知ることができます。
確かにコロナウイルスに危険はあり、ワクチンにもリスクはあります。
しかし、あなたが20代だとしてどの程度の危険があるのかを知ることが重要です。それは決定的に危険なのか、そうでなく少しだけ危険があるかで、危険であることの意味は全く変わります。
ビジネスを始めることにはもちろんリスクはあります。
しかし、何千万も借金をして人を雇って経験のない飲食店を始めるのと、インターネットを使ってオフィスも借りず人も雇わずに副業として始めるのとでは全くリスクは違います。
近年安全である日本でも物騒な事件が増えていますが、日本において殺人事件で死ぬ確率と自殺で死ぬ確率では、自殺は20倍以上高いです。
自然災害にしても、東日本大震災での死者と同じくらいの数の人が毎年自殺しています。
東日本大震災のような大災害は本当に稀な災害です。
そのため、日本において最も警戒すべきは暴力や自然災害ではなく、精神的に追い詰められる状況をいかにして避けるかです。
その一つの根本原因は誤った不安を煽ることにより現れるネガティブな思考です。
また不安で心が一杯になると、そのことに対処するために脳の容量が取られて大事な決断に影響します。
大事な決断は、可能な限り心に余裕がある時に行うことが重要です。
これを習慣にすることで、不安に駆られて非合理的な行動に陥るのを防ぐことができます。
心に余裕がある状態では、より俯瞰的に冷静に物事を見れるため決断もより合理的になります。
まとめ
あなたのその不安やネガティブな思考は元々そうではなく、意図的に作られている可能性があります。
あなたが不安に駆られて、非合理的な行動をすることで利益を得る人たちがいるため、上手く対処する必要があります。
対処するために大切なことは、信頼できるソースから情報を得ること、自分で考えられるようになること、二者択一で考えないことです。
正しく対処する人が増えてくると、相手もより複雑な商品を考えてくるでしょう。悪い意図を隠すために、より複雑化していきます。
良い商品やアイデアは割とシンプルです。
その複雑さはインテリジェンスではなく、知られたくない真実を隠すためかもしれません。
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